観光・食べる・買う 2023.11.26
「壺屋やちむん通り」は伝統的な焼物が彩る宝物いっぱいの散歩道
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ライター
左右田 知子
陶器好きの沖縄カフェ店員でもある私から、今回はこちらをご紹介。
沖縄の伝統に触れながら散歩&ショッピングができる隠れた名所
沖縄の方言で焼物のことを「やちむん」と言います。やちむん通りはその名の通り、やちむんの工房、お店、カフェなどが立ち並んでいます。また、沖縄の歴史を感じられるスポットも点在しており、更に花壇など至る所に焼き物が埋め込まれていて宝探しのように色々見つけて歩くのがとても楽しい散歩道です。
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歩いているだけでも沢山のやちむんに出会える
この通りは、びっしりお土産店が連なって賑やかというより、落ち着いた感じのお店が数件ずつ並び、石畳の続く穏やかな雰囲気です。
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通りの途中にはベンチのある可愛らしいちょっとした広場も。壁や植木の足元に目を向けると、所々にやちむんが散りばめられていています。あちこちでしゃがみ込んで写真を撮りたくなること間違いなしです!
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古風なシーサーや陶器から、現代的なデザインの雑貨屋さんまで色々
伝統的な絵柄のものや、現代的なデザインのもの、かわいらしい小物まで、店内に入らなくても歩きながら見て楽しめるお店も多く並んでいます。幅広い世代の人がお土産さがしにも夢中になれる通りです。お気に入りを見つけてください!店舗については下記URLの公式サイトからも詳しく見ることができます。
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壺屋でつくられた器でコーヒータイム
こぢんまりとしたカフェも多く、店によっては自分でコーヒーカップを選ばせてくれる所もあります。器好きにはたまりません!壺屋で作られたカップを選んで一休みしながら散策プランを立てるのもいい時間の過ごし方。
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歴史を感じるスポットにも注目!筋道にも寄り道を
やちむん通りから一本奥の通りに入ると、メイン通りとはまた異なる風景が見られ、存在感ある石垣に囲まれた赤瓦の家があります。ここは伝統的な陶工の住宅形式を知る上で唯一残された貴重な建物であり国指定文化財として指定されています。金曜日から日曜日と祝日の13:00~17:00は無料で建物内を見学できます。
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また、この通り付近には拝所がいくつもあります。その一つでもある「アガリヌカー」と呼ばれる井戸がこの通りの一番東側、立派なガジュマルの足元にあります。壺屋では共同井戸を大切に拝む風習が残っており、ここが村の共同井戸の一番古いものだそうです。
他にも、「え?こんな所に?!」と思うような、普通にメイン通りを歩いていると通り過ぎてしまう所にもこのような場所がひそんでいます。散歩をしながら探していくのも宝探しのようで楽しいです!
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やちむん通りに入ってすぐの所に、沖縄の焼物の展示や、映像で壺屋の歴史を伝えている壺屋焼物博物館があります。ここには多言語対応のガイド機器もあるので、ここで情報収集してから各所を回るのも◎
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その博物館横の階段の上にも、壺屋の守り神、焼物の神様が祭られている「ニシヌメ‐」と呼ばれる拝所の一つが木々の木漏れ日に照らされ神秘的に佇んでいます。昔、陶工やその家族が拝む場所でしたが、現在でも壺屋地域の発展や健康祈願などの目的で拝む人もいるそうです。
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那覇国際通りから徒歩で行けるアクセスの良さも魅力
壺屋やちむん通りは、那覇空港からもアクセスしやすい有名な観光地「国際通り」から歩いて行くことができますし、全長300mほどなので、ちょっとした空き時間にも立ち寄れます。
また、国際通りの中央あたりにある「那覇市観光案内所」には歴史に詳しいスタッフや、英語、中国語、韓国語で対応できるスタッフもいますので、事前に立ち寄るのも良いでしょう。
担当ライターのイチオシおすすめポイント
器好きの人は絶対お店巡りが一番楽しいのですが…のんびり散歩できる時間のある人には、あちこちに埋め込まれている色々な物にも注目してもらいたい。
たまに面白い焼物が埋め込まれている事があるのです!店にもやちむんに詳しい人がいる場合や、地元の人がいる事もあるので、話を聞いてみるのもいいですね。
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INFORMATION
(国際通りの那覇市観光案内所でポケットwifiレンタル有)
(那覇市観光案内所は英語・中国語・韓国語対応可)
「壺屋焼物博物館」には音声ガイド機器有(英語・スペイン語・中国語・韓国語)